Sustainability Activities
環境課題解決に向けた取り組み
Activities 01
CO2排出量削減
2030年度までにScope1,2由来のCO2排出量を30%削減※することを目標とし、削減に向けて様々な取り組みを進めています。
※2020年度比、売上高当たりの排出原単位
また、生産設備の暖機運転時間の削減や生産効率向上にむけた改善活動を実施したことにより、2022年度はエネルギー使用量を2020年度比で約3%削減しました。省エネ法のSクラスの基準を達成しています。
Activities 02
プラスチック廃棄物排出量の削減
2024年度までに当社から排出されるプラスチック廃棄物を10%削減※することを目標とし、削減に向けて様々な取り組みを進めています。
※2021年度比
工程内で発生したフラフの有効活用や工場内で発生するプラスチックの分別を実施したことにより、2022年度は2021年度比で約6%削減しました。
Activities 03 -新規開発事業部-
バイオマス複合プラスチックの開発
工業用とうもろこしでんぷん、ホタテ貝殻粉末などを使用したバイオマス複合プラスチックを開発・販売しています。多様な成形方法に対応しており、バイオマス配合率は10%~60%まで可能です。
Activities 04 -コバゾール事業部-
溶剤フリーの液状材料
より安全・安心に使用できるように無溶剤の材料開発・販売をしています。加熱不要のため取扱いが容易です。ハンドリング性、硬さ等を基に用途に適した製品を開発しています。
透明エポキシ材料 アクアリット®
多様なニーズに応える高透明材料です。
国内生産の低臭気材料を使用しています。特別な機械が必要なく、簡単に使用可能です。
透明ウレタンポッティング材料
基材を保護して高級感・機能性をプラスしました。
高透明で弾性のある保護材料です。用途に合わせて機能性を付与することが可能です。
Activities 05 -コバゾール事業部-
バイオマスを活用したコバゾールの開発
塩化ビニルは原料の約6割が地球に豊富に存在する天然の塩に由来する塩素です。100%石油から作るプラスチックと比べると化石燃料への依存度が低い塩化ビニルですが、さらに化石燃料への依存度を下げるべく、植物油を原料とするバイオマス可塑剤・充填剤を使用したコバゾール(液状コンパウンド)を開発・販売しています。
2022年には食品サンプルに業界初のバイオマス可塑剤使用配合が採用されました。食品サンプルは長い時間展示することが出来ますが、時間の経過と共に変色する場合があり、いずれ廃棄しなければなりません。バイオマス材料を使用することで環境負荷を軽減することが出来ます。
Activities 06 -流通資材事業部-
紙化包材の推進とFSC認証
プラスチックのトレーを紙化包材に置き換えることにより、 在庫時のスペース削減や燃焼時のCO2を削減できます。
単純な紙袋とは違い、プラスチックの機能性も取り入れており、チャックをつけて密閉性を付与することも、透明な窓をつけ視認性を高めることもできます。
メタリック紙パウチ
今までにないメタリックの輝きが特長の紙パウチです。高輝度インキやパール加工、グロス加工により、紙箱のような高級感ある仕上がりを紙パウチでも実現しました。
特殊製袋・微細印刷
紙でも中身を見せられる窓付き袋や紙マーク構成のチャック付バリア袋などの特殊製袋技術と、細かい濃淡や細い線など微細な印刷表現を可能にした印刷技術により、紙パッケージの課題を解決します。
生分解パッケージ
紙と植物由来の生分解フィルムを使用した環境に優しいパッケージです。生分解するので環境に優しく、さらに鮮度保持機能もあるので青果用途にオススメです。
FSC®認証を取得しました
当社(流通資材事業部・製袋3工場)はFSC®認証を取得しました。FSC®認証は、環境に配慮した森林管理と持続可能な木材利用を保証する国際的な認証制度です。当社はFSC®認証取得により、以下のことを実現してまいります。
森林の保全
FSC®認証は、持続可能な森林管理を推進しています。当社は原材料の調達から製品の提供まで、環境に配慮した取り組みを行い、森林資源の保全に貢献します。
信頼性と透明性
FSC®認証は、原材料供給チェーンが厳格な基準を満たしていることを証明します。お客さまは、当社が提供するFSC®認証製品を安心してご利用いただけます。
Activities 07 -産業機材事業部-
バイオマスPET製品の開発
透明性を維持しつつ環境に配慮したバイオマス由来の原料を使用し、製品開発・販売を行っています。
ファンロンバイオPET
バイオマス度25%、汎用品同様の物性を持ちます。
単一素材のため、リサイクルが容易です。
エクセルバイオPET
バイオマス度15%、汎用品同様の物性を持ちます。
印刷適正も良好です。
Activities 08 -容器事業部-
マスバランス方式による
バイオマスPP・PS容器の開発
化石燃料を原料とするプラスチックの一部を植物油廃棄物などの非可食油から精製したバイオナフサに置換したバイオマスPP・PSです。石岡工場・富士工場・東北工場にて、ISCC PLUS認証を取得し、原料から製品までのトレーサビリティを確保しています。まずはPPを原料に使った豆腐容器を上市しました。PSP納豆容器、オパレイカップなど幅広い用途で使用拡大を予定しています。
※ マスバランス方式とは、原料から製品への加工-流通工程において、バイオマス由来原料と混合される場合は、バイオマス由来原料の投入量に応じて、製品の一部分に対してこの特性の割り当てと行う手法
用途例
豆腐、納豆、冷菓等の容器に提案可能
Activities 09 -容器事業部-
石化原料の使用量を削減した容器
ポリオレフィン樹脂に天然資源素材『タルク(無機鉱物)』をシートの中間層に配合し、環境負荷を低減した素材です。更に、生産工程で発生する端材もシートの中間層で使用(リサイクル)しているエコ素材です。従来は白着色のみでしたが、黒着色もラインナップに加わりました。
オパレイ | 石化原料約70%:タルク約30% |
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FILLER FULL | 石化原料約49%:タルク約51% |
用途例
冷菓、冷凍弁当、即席麺、納豆、デザート等の容器
Activities 10
リサイクルの取り組み
産業廃棄物の削減
工場では食品容器のシート押出時や成形時に余る端材で再利用できなかったものを粉砕して原料に再生し、回収業者に販売しています。
廃棄物を使ったバイオマス製品の開発
地方自治体や企業などと連携し、廃棄されている食品残渣や搾りかすなどを原料としたバイオマス素材の開発を進めています。
また、ECサイトではペットボトルのふたやコーヒーかすをコバゾールで加工したコースター、コーヒー豆を入れていた麻袋を加工したトートバッグなどを販売しています。
ReseamST® アップグレードリサイクル
当社が参画しているみやぎアップグレードリサイクルコンソーシアムでは、バイオマス素材であるReseamST® のアップグレードリサイクルの仕組みを構築するため、社会実験を行っています。
2021年から2023年にかけて宮城県東松島市で開催された「東松島市産業祭」では、ReseamST® のお皿やどんぶり、テイクアウト容器などを使っていただき、それを回収して宮城県産業技術総合センター協力のもと材料に戻し再加工することにチャレンジしました。
東松島市が主催する「産学連携SDGs 出前授業」で再加工したキーホルダーを小学生にプレゼントしました。
「エコリーフ」環境ラベルの取得
プラスチックの総合企業である当社では、環境負荷の少ない製品の開発による持続可能な社会への貢献が不可欠であると考えています。そのため、当社製品のライフサイクル全体における環境負荷について、 LCAの手法を用いた定量的な算定、評価を開始し、SuMPO環境管理プログラムの「エコリーフ」による環境宣言を行いました。
エコリーフは ISO 14025:2006に基づいたタイプⅢ環境宣言です。 LCAの手法を用いた環境負荷の算定結果について、第三者による検証が行われるため、高い信頼性、透明性を確保した環境情報を開示することが出来ます。
今後は様々な製品で、温室効果ガス排出量などの環境情報の開示を「エコリーフ」にて行っていく予定です。
LCAとは:製品の原料調達から、生産、流通、廃棄、リサイクルまで含めたすべてのライフサイクルで生じる環境負荷を、総合的・定量的に評価する手法です。