食品ロスに、素材開発の力で挑む。– パスタを活用したプラスチック素材「パスタデプラ」誕生 –
株式会社コバヤシ(代表取締役社長:小林 剛)は、株式会社日清製粉ウェルナ(以下 日清製粉ウェルナ)、および丸紅フォレストリンクス株式会社(以下 丸紅フォレストリンクス)との協業により、規格外や破損などにより食品として流通できなくなった「パスタ」を原料の一部に活用したプラスチック素材「パスタデプラ」を開発いたしました。
本プロジェクトは、日清製粉ウェルナが推進する「パスタデミライ」アップサイクルプロジェクトの一環として、食品ロス削減と資源循環をテーマに掲げた取り組みです。コバヤシの独自技術である異素材との高分散混練技術※により、食品由来素材とプラスチックとの安定的な複合化を可能にしました。
※性質の異なる原料(例:植物粉末や食品素材)を、プラスチック樹脂にムラなく均一に混ぜ込むための独自の加工技術
■「パスタデプラ」とは?
本素材は、当社が環境配慮型素材として展開するバイオマスプラスチック「Reseam®」の技術を応用して開発されたものです。食品ロスとなる乾燥パスタを微粉砕し、ポリプロピレンなどの樹脂と独自の混練技術で複合化(下図)。ペレットは、射出成形などによって様々なプラスチック製品に加工可能です。パスタ粉末の配合率は10〜51%まで調整でき、強度や見た目のバランスに応じた設計が行えます。
食品ロス削減という社会的価値に加え、成形性や加工性にも優れた新素材として、幅広い活用が期待されています。

■「パスタデプラ」の特徴と今後の展開
「パスタデプラ」は、通常のプラスチックと同等の強度を保ちながら、パスタ由来ならではの独自の風合いや質感を持つ素材です。食品ロスの削減に加え、一部の化石由来樹脂の代替としても活用でき、資源循環や脱プラスチックに貢献する新しい選択肢となります。
今後は、日清製粉ウェルナ、丸紅フォレストリンクスとの連携のもと、原料供給や技術支援を通じて製品化・市場展開を進め、「パスタデプラ」の可能性をさらに広げてまいります。

以上
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株式会社コバヤシ 新規開発事業部バイオマス課
03-3865-5590(事業部直通)